あなたを家まで送るという 口実の深夜のドライブ 一人の帰りに好きな音楽 帰り道示してくれるカーナビに 感情のないことを安堵する なぜか避けられているような 気がする私は ちょっといつもより慎重に家まで 運転 午前3時前家に着くと キッチンの明かりがついていて 朝早く目覚めてしまう歳をとった 父親の 入れるコーヒーの匂いに安心して 服を着替える 毎日が流れるように過ぎる今に 毎日会っていた 友達に会えなくなった今に 消えていった人生の夏休み 戯けた顔したスーツの大人に 自分は勝ち組だと言い聞かせてる 酒の出ない居酒屋 深夜終電までの時間、公園 「もう内定もらった?」なんて会話 潰れた居酒屋で吐いた友達の話 戻りたいなんて残りの夏休みを 縛られた状況の今を悔やんだ いつか見たあの顔が思い浮かぶ 綺麗な記憶ばかり残して消える 消えていったあなたの声でさえも 夢の中では聞こえるのに 自己肯定感の塊のようなあの人を 純粋に尊敬の目で 見れるようになったのは 3年前の自分からは想像も付かず 自分が丸くなったのだと 錯覚をしている でも音楽を 辞めていないのに辞めたと言う あの人のことだけは 直視できなかった また月と共に眠りにつく