行き交う傘のすきまから 見えた横顔 花散る春にまたたいた 時を隔てて 愛は泣きながら 思い出を許し やがて せつないまごころになる あさい夢のように ああ 遠去かる偶然を見送るから ああ 何もかも流して うすべにの嵐 ひたすら降る花の行方 目で追ううちに ふみにじられたアスファルト うつろいの果て 愛はいつからか にくしみを越えて やがて あとかたもなく消え去る まるでうそのように ああ にじみだす街の灯に歩き出せば ああ すきとおる心に 降り積もる嵐 ああ 遠去かる偶然を見送るから ああ 何もかも流して うすべにの嵐