木枯しが泣きながら 街をぬける頃 あれからもう三度目の誕生日がくる 逢えないと知ってても 遠く離れても 繰り返す幻を捨てられなかったの まだ 立ち止まる私と そっと 足早に消えてゆく あなたが今見えた 忘れかたをいつか知ったとき 想い出だけが歩きだすのね 木枯しがさざ波をたててる心に いつしか薄い水が広がり始める ああ もう一度あなたと ああ 知らない同志で出逢えるものならば はかない願い胸に抱きながら 別の夢は見られないのね 新しい風に心せかされても あのときめき私の胸をしめつけたまま 木枯しが小走りに空へかえる頃 私だけを残したまま時が流れだす