いくつもの夜を越えて僕はまた 何もかも全部忘れてしまうのだろう その右手の奥に宿る温もり優しさも 遠く離れて二回目の冬がもうすぐ来 ます 揺れて消えそうな思い出をいくつも 連れて 君と待ち続けていた時間や景色の色 は 交差点で待つあの車のように止まっ たままさ ふと見上げれば星ひとつない東京の 空 生温い風が季節の終わりを告げる ありふれた君の言葉は遠ざかる度増 えてって 今もこの胸に いくつもの夜を越えて僕はまた何も かも全部 忘れてしまうのだろう その右手の奥に宿る温もりや優しさ も 涙でほどけた繋がろうとする左手は 行き先もなくポケットに忍び込んだ 時計台へと急ぐ人の波追い越すペダ ル 見慣れた風景さえも色をなくすから 目に映るモノとかはまだ あの頃と何も変わってないけど いない君は温もりだけあった 星の無い夜を越えて僕はまた何もか も全部 忘れてしまうのだろう 言葉にできない事を知った不器用な この感情さえ 君といた日々が破り去られてくその 前に道路沿いの街灯に 重ねた光が照らす向こうへと手を振 るよ 夜風が運んで来た 街灯にひとつ込めた小さな願い