もたつくステップ鳴らして 気取り忘れた街をゆこう 誰ひとりあたしなど 気にしちゃいないさ 気楽なものさ 空っぽのポケットひとつ もうひとつ叩いてみたって 何も出てきやしないって わかっていたことさ 行く先知れずのバスに乗り 下手くそな鼻歌 歌って揺られているのさ 酔いどれのわめき声が 浮かれ女の金切り声が 眠らぬ街を泳いでゆくのさ 行く先知れずのバスに乗り 下手くそな鼻歌 歌って揺られているのさ 空に浮かんだグレープフルーツ 街中だんまりを決め込む 時計の針も眠ってしまった しらけた話さ 答えは風に吹かれて 右も左も見失えど 嘘だけはつきたくないの 本当のことさ 野良犬のすすり泣きが 風来坊の高いびきが 風に乗って流されてゆくのさ