時間が来たのね 向こう側へ案内を始めましょう まぁ、 途切れた縁など気にしなくとも 時は進んでいく 大切な思い出も華やかな時間も この旅の終わりには 忘れてしまうから さぁ、この船に乗って さよなら眠る人よ 忘れ物がないなら川の向こうまで 送りましょう ここからの旅路は果てなく長いから 迷わないようにあかりを灯して さぁ、次はあなたの番 苦しい日々に追われ逃げてきたのね それでもあなたは弱音一つ 言えない優しい人 遣りきれないその顔は 泣くことさえ億劫だと語るように ただ向こうの岸辺を眺めた そう、振り向きもせず さよなら眠る人よ この先、川の向こうでは 叶いもしなかったあなたの 幸せがあることでしょう 苦しさとのお別れ そして嬉しそうに笑った あなたの笑顔はどこか懐かしくて 少しよぎった遠い記憶 思い出すことなど 出来るはずもないのに どうしてこんなにも 愛おしいのでしょう 時間が来たのね 向こう側へ案内を始めましょう さぁ、迷わないようにあかりを灯し 果てない旅路へと