カレンダーに 印一つ 二人だけの秘密の記号 繰り返し 指でなぞる インク滲んだ指先 砂時計は完全に落ちきった 巻き戻りはしない 孤独を埋めるように ロウソクに火灯し 消えるまでにはと 切に願う なんでこない なんでこない なんでこない なんでこない 冷めきったロウは時を止める もう二度と忘れられない 記念日 覚えのある 家の扉 インターホン何回も押す 壁の向こうの音に耳を済まし 「いるんでしょ?」と ドンドンドンドンドンと ドアを叩いて嘆く 私の時は止まったまま もう進みはしない 孤独を埋めるようにテキスト送信 声にならない 悲痛の叫び わからない わからない わからない わからない 1人にはしないで もう二度と忘れられない 記念日 本当なら今頃私 こんなはずじゃない 散らかったホールケーキ 割れたワイングラス 倒れた椅子に 壊れた世界 ここは夢なのか 現実なのか ワタシナニヲシテルンダロウ 孤独を埋めるように布団にくるまり これは夢だと 切に願う もうしらない もうしらない もうしらない もうしらない 悪夢なら目覚めて もう二度と忘れさせないから ちゃんと 祝ってね