白く塗りつぶされた天井が 今日を告げる 知らない天井、知らない風の音、 知らない僕の声 「何もしなくていい」 と言われることが いちばん残酷な 命令だとも知らずに 耳を塞いで 繰り返す数字の螺旋 逃げ出したい場所さえ どこにもなかった 傷つきたくないから 心のシャッターを下ろす 他人の体温は 僕を焼き尽くすから それでも誰かに 肩を叩いてほしくて 差し出された手を 泥だらけのまま見つめていた 「ボクはここにいてもいいの?」 答えのない問いが 紺碧の海に溶けていく 動かない足に 無理やり勇気を流し込んで 誰かのための自分を 今日も演じ続けてる 守りたいわけじゃない ただ、嫌われたくないだけ 父親の背中は 見上げるほど遠く 冷たいガラス越しの 視線に胸が震える 「期待」という名の 重すぎる心臓を積んで 僕は大きな 鋼のゆりかごに乗り込んだ 震える指先 レバーを握りしめれば 自分の鼓動が ノイズのように響く 「笑えばいいと思うよ」と 僕が僕に囁いた その微笑みさえ 悲しみの色がした 触れ合えば傷つく ハリネズミの距離で 僕は僕の輪郭を 必死に繋ぎ止めている 逃げちゃいけない そう呟きながら 自分を殺して 世界の呼吸に合わせる 認められたい ただその一言のために 真っ白なノートを 拒絶の文字で埋めていく ボクを許して こんなに弱いままで 崩壊する日常の足音 降り止まない 黒い雨の匂い 「自分なんていなければいい」 そんな嘘を 本当にしたくなくて 心臓が 軋む音を立てて叫んでる 僕はここにいる ボロボロの腕を伸ばして 世界が壊れても この痛みだけは僕のもの 傷つくたびに 僕は僕を見つけていく さあ、目を閉じて 最後の審判を いつか笑える日が 来るなんて信じられないけれど
