薄皮のように斜交い模様に 剥いで繋いで 押し花のように染み込ませる 全ての頁に 夏が来て窓に降りそそぐ 誰にも言えずに触れずに 尖った自意識を 描き出すフレーズにぶれずに 鏡に映して 変わってゆく身を綴る 皮膚の下には微かな流れ 引いて寄せる もうあとどのくらい こうしていられるかわかってる 飽きが来て戸を開け放つ時 誰にも言えずに触れずに 穿った美意識を 何にも見えずに聞こえずに 闇の音を聴く 掻き出すフレーズに狂えずに 尖った自意識を 描くイメージを掬えずに 鏡に映して僅かな頁を繰って この日々にキスを贈る