体の重さを感じない夜は 君の居場所を忘れてる所為 枕の奥に隠したくなるのは 今にも千切れそうなか細い手 裁ち鋏を引っ張り出して ただ眺めては道具箱に仕舞う 太陽を見れば目が潰れるように 眩しくなればくしゃみが出る 我が身を護れと体が言うのです だけども寒さには耐え難く 貴方を見ると同じように、 とまでは浪漫や運命を 私は 信じているわけもないのですが。 最低なことばっかりですが この世を儚めやしないから 再会を喜べる束の間を どうか君と楽しんで、 改札機が立ち塞がる日には ドーナッツでも買おうかしら どうしても涙が出る日には 貴方に無理言って会おうかしら 理由なんて別になんでも良くて 膏薬のようにどこへでもくっつけて また明日を満たしてみる意味を 探してみたいのです ちょっとのことで崩れてしまう 児戯のそれと同じ砂山さ だからどうか固めようと 水をかけている 花も咲かないのに 最低なことばっかりですが この世を儚めやしないから 再会を喜べる束の間を どうか君と楽しんで、 酩酊の心地好さに飢えたら この世をいつしか憎めるでしょう だから再会を喜べる束の間を どうか君は楽しんで 唐紅に水くくらないし、 網戸から木漏れぶ光さえ この手には溢れる代物ですが どうか、どうか