朝と夜はもう寒いねって 肩をすくめながら君は言って 僕の腕に掴まる昼前 仰いだ空の高さよ 気がつけば 2人で海を見ていた 夏陰の葉も落ちて 穴が空いたような心の寂しさも 忘れてしまうのだろう 君が季節を塗り替えていくから もし別れが来た時が怖くて 弱くなる僕の手を引く 君が愛おしくて 少しだけ暑い重ね着 Tシャツ姿の君もしばらく見納めか 飽き飽きしていた暑さも 少し名残惜しい 過ぎ去ってしまうのだろう 年追うごとに早まる日々の中 忘れたくないことが多すぎて 立ち止まりたくなる 思い出せば戻りたくなること 振り返れるだけの年を経たこと その景色に君がいること このままでいたいことも きっと忘れてしまうのだろう 君が季節を塗り替えていくから もし別れが来た時が怖くて 弱くなる僕の手を引く 君が愛おしくて 朝と夜はもう寒いねって 肩をすくめながら君は言って 僕の腕に掴まる 夕時灯る街の静けさよ