この広い銀河の暗闇 漂い続けるわたしは あなたのスプートニク 周回軌道で巡り合うのが あなたでよかった レコードが音を飛ばすように あなたがいつか忘れても 刻まれていたメロディ 代わりに歌うから あなたのために生きていきたい それが 数ある苦しみのひとつだとしても 砂漠に揺れる一輪の薔薇が あなたなら 水をあげるように涙も差し出せる 知らない街で見上げた空 あなたが教えてくれた星座 柄でもないけど指でなぞれば ほんの少し寂しくなれた 朝は希望に満ちている それならば何故こんなにも この夜よ明けるなと 願ってしまうのか あなたがいればそれだけでいい それが 数ある間違いのひとつだとしても ノアの方舟からこぼれ落ちた雫の ひとつがあなたなら舟を捨てるから 幾億年の歴史にも 残らないほどのこの瞬間を あなたとふたり積み重ねたい やがて星になる日まで あなたのそばで生きていきたい それが呪いのように ふたりを縛ろうとも どんな凄惨な未来もあなたがいれば 愛してしまうだろう あなたと永遠に生きていきたい たとえわたしが この輪郭を失くそうとも あなたが閉じた瞼に浮かべる景色に わたしも住めたなら 世界が走馬灯を観る そこに映らなくても 生まれてきたことを 幸せと呼んでみよう