空が泣き出す前の湿った風 泣きたいのはあたしの方だ 言葉が意味を持たない 目の前を通り過ぎてゆく 外の世界から色がなくなって この部屋に閉じ込められてしまった 見慣れたはずの街もまるで 知らない景色のよう ふたり寝転がって流す曲 君が何気なく選んだ どんな一日でもかならず 目を閉じて終わってゆくんだ 遠くなっていく救急車の音 寝返りを打って軋んだベッド 今君が流すはじめて聴いた歌 ねぇ いい曲だね 外に灯るそれぞれの小さな明かり 星のように瞬く命の光 この部屋で一緒にいろんな曲を聴こ う 見慣れたはずの街がまるで はじめての景色のよう