Track by伊勢正三
そのシャワールームに 落ちるしずくが 響くだけの静けさ ひとりでいると もう過ぎ去った むなしい思い出 せめて夕闇溶ければ まぎれる心 そして書きかけの小説 ひとコマを進めて安らぐとき あんな奴と思っても 残り火がまだ揺れて ふいに会えば やさしさと気まぐれに 粉々にされてしまう 問い詰めてみたいけど 目をそらしたわむれの言い訳ばかり 強がりなふりをして ひきとめもしないまま