碑真の街が砂漠に変わり 歩くロボット達のガラスの目玉 関節の音はカチコチと眠る僕を 起こす 気付かれぬ様に息を殺す 未だ発ぬ大器は地下で黙り その温度が来るのを春か冬かと待つ 機械要塞 笑う原子雲の空 奴隷の血で描かれた帝国の紋章 恐怖に凍えて寄り添う僕等の間に 伸びる手の影が近づく 全てが奪われ 全てが消えても 全てが奪われ 全てが消えても 赤い翼の少女の羽ばたきに 僕の未来が見える 全て灰で埋もれた大地からは 君の声が聴こえる 月の夜 君を探す 月の夜 君を探す ユリイカよ。 幼い時、見せてくれた 小さな翼 連れ去られたその場所に 落ちていた一片の羽を 握りしめて