完璧で形作られた歌が 作り物だからって また日陰を浴びていたんだ 完璧で計算しつくされた歌が 温度が足りないからと 目も合わせず止められたんだ 不完全な指先で紡がれた歌が 音になって脳を揺らした その声が忘れられなくって 不完全な喉が震えてできた歌が 形に変わって温度になる それが美しかった そんな からっぽのいのちに今日も 救われている そんな からっぽのいのちに今日も 救われている 答えが何なのかも知っている 何を言われるかもわかっている そんな からっぽのいのちに今日も 救われている あの時掴めなかった指先がまだ 震えてる あの時伝わらなかった言葉がまだ 泣いている そんな壊れかけの心拾い 描かれた通りの音で歌う そんな からっぽのいのちに今日も 救われている そして 言葉を紡ぐことが下手になった 僕の思いを解いてよ いつか 言葉にできない思いを抱えた 誰かの元に届いてよ 朝が来るのを止められなくても 夜を照らす灯りになればいいな そんな願いが今も輝いてるんだ そして 朝が来れば忘れてしまう歌も 月夜になれば思い出す いま 音にならず胸の中で膨らんだ 願いもいつか花になる 朝に怯える誰かに届け あの日の僕らを許せるように そんな祈りにひとつ光を注ごうか そんな 中身のない虚構を僕らは愛してる そんな 中身のない虚構を僕らは愛してる 言葉一文字 音の一音が その一色 その線で紡いだ そんな 中身のない虚構を僕らは愛してる あの時掴めなかった指先が まだ震えてることを知っている あの時伝わらなかった言葉が まだ泣いているのもわかっている そんな涙も今歌に変えて そんな痛みも今音に変えて あの子は今日も歌っている そんな からっぽのいのちが今日も歌を 歌ってる