そんな言の葉と抱擁が どこかにあるらしい 知らないな、その声も 知らないな、まなざしも 知りたいよ、その声も 触れたいよ、ぬくもりよ 泣き声に引き摺られた人形も 妬むような、声色と台詞 一言、 “おやすみ”と添えられたのは 穏やかな少女の名前 まるで、映画に入り込んだようだ 僕が演じられる役はない 嘘のように泣き止む、あの子は 答えた、“おやすみ” そんな言の葉と抱擁が どこかにあるらしい 知らないな、その声も 知らないな、まなざしも 知りたいよ、その声も 触れたいよ、ぬくもりよ 少女を写した真っ白なフィルムは 満たされたんだ、優しい色に 「暗い部屋に生まれた時からずっと そんなイメージを僕はまだ知らない 残されたのは傷だらけの物体と 忘れられた未現像のフィルム」 夢を見ているようだ 隣の部屋から聴こえた 少女はお強請りした、眠る前に その歌と、“おやすみ” そんな言の葉と抱擁が どこかにあるらしい 知らないな、その声も 知らないな、まなざしも 知りたいよ、その声も 触れたいよ、ぬくもりよ そんな真っ黒な亡霊に 今すぐに別れを告げて 会いに来るから、必ず 愛らしい君だけの亡霊と すぐに