ひさしぶりにこの町に帰ってきた 華やかさなど何も無いこの町に あるものといえば古ぼけた学校と 川沿いの道 あの頃の思い出 プール帰りの道で 君と手をつないだ 友達の冷やかしも 気にならなかった 夏の帰り道で 思い出すことといえば 夕焼けに照らされた 君のはずかしそうな横顔 あの頃と同じ道を歩いてみた 石造りの橋 さびれた公園 何もかも変わったような気もするし 何ひとつ変わってない気もする ひとしきり遊んだ後 君に打ち明けたんだ もうすぐこの町を 出て行ってしまうこと 驚いた君の顔は いまでもよく覚えてる 流れ落ちた君の涙 いまでもよく覚えてる 夏の帰り道で 思い出すことといえば 夕焼けに照らされた 君のさみしそうな泣き顔 夏の帰り道で 思い出すことといえば 幼い僕の胸に 残されたままの初恋