枯れ果てた季節の中で 淡い空は霞んでゆく 時間だけがただ通り過ぎて 懐かしい君の香りがした 錆びた思い出 夕日に沈む 君はそっと微笑んで 曖昧な言葉で掻き消された 夢を見ていたの 夢よ まだ醒めないで 溶けてゆく温もりに 君の声をずっと聞いていたいの 遠くに行かないで ねぇ 並んで歩いた帰り道 嘘じゃないと自分に言い聞かせては いつまでも大人にはなれずに 「好き」が溢れてしまうの 錆びた思い出 橙に滲む 君はそっと微笑んで 曖昧な言葉で掻き消された 夢を見ていたの 夢よ まだ醒めないで 痛いくらい焦がれた 日々映し出されていた景色が 涙に滲んで見えない 忘れないよ