誰かのリツイート あなたによく似た顔 三浦岬を望むカフェ そこで珈琲を淹れている 二ヶ月後にやっと 訪ねたその店には もう会うことのないあなたと 同じ声と眼差し 時が止まったように そこから動けない 水槽の魚のように ずっと泳ぎつづける 二杯目のコーヒーを 飲み干し本をめくる 次の一杯を最後に 夢の時間は終わる さり気ない仕草も あなたに似ているから 思い出すたび切なくなる 涙こらえて帰ろう 時が戻ったようで 静かに本を閉じる 冷たいカップに口づけて そっと席を立とう あの日の曲がかかり 想い出あふれだす 耳を澄ましているのが 分かって私を見て 「いい曲ですよね」って 懐かしい微笑みに ありがとうの言葉は あの日に言えずの忘れ物