鼓膜が心地よく揺れている そうだ 君の声だと思い出す 擦れるシーツの音 カーテンの零れ日 まるで僕ら そう 恋人みたいだった 目は君の笑う顔を見る為 耳ははぶてる訳を聞きたい為 鼻は手料理の匂いに 釣られる為にあった でも口は愛を語ろうとはしない 最低で大好きだったよ さよならってさ 僕らさ 始まってすらないよ 消えない 消えない 消せない 君がこびりついて離れない 恋に似てた あの日々に名前はつけれない 言えない 言えない 好きになったって言える訳ない 本当は僕じゃないだろ 分かっていたよ 「嘘くらいもっと上手につきなよ」 「うるさいな」と笑って 部屋に上がると 懐かしいこの匂い 胸の奥を刺した “会いたい”ってだけで 会えてたはずなのに 僕が居なくても変わらない 君と違ってさ 苦しくて 忘れられないんだ 言えない 言えない 言えない 「誰も見ないで僕を見て」 少しくらいは困ってくれよ 消えない 消えない 消せない 君がこびりついて離れない 恋に似てた あの日々に名前はつけれない 言えない 言えない 好きになったって言える訳ない 本当は僕じゃないだろ 分かっているよ 分かってるよ じゃあなんで そんな泣きながら さよならを言うの? 繋いだ手 どうして離さないの? 本当は僕じゃないだろ 分かっていたのに 気付いていない事にしていたのに