消えたいんだってわかった あなたの顔で悟った 揺蕩う迷子の瞳が まるで夏の蜃気楼 壊れたブランコみたいね あなたはそう強がった 夜風が頬を射抜いて 涙さえも宙に奪われた 加速する残照 僕らの願いは ラムネ瓶に詰まった あのビー玉のようだ 透き通った未来が 置いてけぼりだって 今も待ってる 青春のふりをした抜け殻 現実を逃げ出した僕らは 風鈴が揺らめいた危うさのように 昨日を生きている 青春を夢に見た瓦落多 原色になれやしない僕らを包んだ 夕焼けの空模様を あの日の ノスタルジーを 今も追っている 今も追っている 馴染まないインクみたいだ 窓に映った僕らに言った 夜空に浮かんだあなたは どこか遠くの人に思えた 剥き出しのペーソス 止まらぬ嗚咽 それを世界は容易く踏みつけた 言葉が螺旋を、火花を描いて 麦畑を焼き払うように 撃ち抜いた 青春のふりをした抜け殻 現実を逃げ出した僕らは 風鈴が揺らめいた危うさのように 昨日を生きている 青春を夢に見た瓦落多 暗礁に乗り上げた僕らみなし児に この街のどこにも 居場所などはなかった さらば、どこか棚引く方へ 雲を追いかけて さらば、いつか晴れると祈って 今も歌っている 消えたいんだって思った ただただ僕も思った 二人で空を捕まえた 出来るはずもないのに