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怪人Fと嘆きのオペラ

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  • 2023.05.03
  • 20:36
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歌詞

歌いましょう 祝福の旋律 オペラ座のためのアリア 踊りましょう 狂騒の一夜 麗しきマスカレード 厳かな 光への憧れ 燦然たる 炎の揺らぎ 今宵この場所で (この場所で) 貴方へと送る (貴方へと) 怪人ファントムと 嘆きのオペラ 「諸君、盛大な就任歓迎会 どうもありがとう」 流石はパリオペラ座のもてなし 「充分に堪能したよ。 先程の歌は君たちが?」 「おめでとうございます リチャードさん。 歌い手、カールです」 「おめでとうござい…」 「カール!噂は聞いている、 よろしく頼むよ」 これからのオペラ座を 背負って立つのは君だ 「大袈裟ですよ。 こちらこそよろしくお願いします。 マネージャー。 クリス!君のアリアは 内向的で繊細すぎるね。 大劇場には向かない」 サロンで歌う方が その歌にはお似合いだ 「そう、かな…」 「大丈夫、 君はその歌い方でいてくれ」 ここは僕の舞台だ 「雑音だ。気にしなくていい」 「ラウル、聞いてたの?」 奴は父親の財力目当てに 「カールを抜擢してるだけ。 実力ならお前だって……」 「それだけじゃないよ。 カールには大きな表現力がある。 僕には…」 お前にはお前の良さがあるだろう 「自信を持て」 「僕もカールのように…! …ダメだな、僕はあんな風には…。 どうせ歌うなら…」 もっと心に そっと染み入るような もっと心に そっと染み入るような 「この歌…誰の…? いや、そんなことより!」 その歌声 甘く深いビロードのような手触り 正確な音程に緻密なビブラート この歌声 苦く暗い時間によって練られた 技術は所詮手段に過ぎない 歌は音の羅列じゃない 歌い手の感情も解釈も 心地よく届くように 歌は音の羅列じゃない 歌い手の感情も解釈も 心地よく届くように 「この中にいるのは誰ですか? この素晴らしい歌声の持ち主は…… 貴方は亡霊ですか?」 「そうだと言ったら、 俺を恐れるか?」 「僕に、 貴方の歌を教えてください!」 亡霊だって構わない 僕は貴方の歌に魅せられた この世のものじゃないとしても 構わない 僕が欲しいのは歌、歌 いいだろう面白い 悪魔の歌に取り憑かれ 呪いの如く縛られた 俺の声を渡してやろう 歌、歌 「へぇ、君そんな歌も歌えたんだ。 リチャードさん、僕のお披露目公演 クリスも出してください」 「この程度の歌声で オペラ座の舞台に? 私の方針では…」 「観客にはっきり 解らせたいんです。 オペラ座を背負うのが誰なのか」 「あはははははっ、なるほど。 プリムオームはそうでなくては」 「驚いたな。 あんな歌い方初めて聞いた!」 「オペラ座の… 亡霊に教えて貰ったんだ」 「オペラ座の亡霊?」 「そうとしか説明できない。 色々探したけどあんな歌声の歌手は どこにもいなかった」 「面白そうだな、俺も探してやる。 手がかりは無いのか?」 「さっきの歌い方しか…。 彼の声を聞くのは いつも僕一人のときなんだ」 「甘い歌声に正確な音程…」 緻密なビブラートのテノール 「まさか……いや、しかし…」 「兄さん、何か知ってるのか?」 オペラ座の亡霊 「と名乗っているんだな?」 だとしたらクリスが心配だ 「今すぐその男から 引き離した方がいい。 クリスはどこに?」 「もうすぐ本番だ…!行こう!」 「君のおかげだよ! 君のおかげで初舞台が決まった!」 「それはお前自身が 掴み取った結果だ」 「君は本当に亡霊なのか? どうして亡霊になってまで 歌い続けている?」 「取り憑かれているのさ、 俺は。歌に」 「素敵です。 ファントムの秘められた感情が 声だけでも伝わって来ます」 「いや、 今のセリフはもっと繊細に… 複雑に表現出来たはずだ」 「ガイさん?」 「驚いた。舞台の上だと 心の動きが普段よりもよくわかる」 「もっと感じてください。 俺達と、この板の上で」 「君の存在を証明したい。 もう一度舞台で歌ってみないか? 君はそのために 歌い続けているんだろう?」 「出来るはずがない。 俺はただの影。亡霊だ」 「今日の夜、 僕の代わりに歌って欲しい。 君は舞台に立つべき人間だ」 歌を 歌を 歌を 歌を 届けたい 届けて欲しい 届けて欲しい 届けたい 君に 君が 君だから その歌を持っているのだから 「ブラボーだ、ガイさん!」 「全く、振れ幅デカすぎだろ」 「丞、嬉しそうだね」 「分かる。 俺達みんな新しい表現が 広がってワクワクしてる」 「今のガイさんの芝居を シトロンにも見て欲しいな」 「それと、ガイのお父さんにもね」 「あんな歌で 僕の主演を潰しに来るとは どういうつもりなんだ」 「そんなつもりは…。 でもどうだった? 今日の歌!僕は!」 「歌自体の 善し悪しの話はしていないよ! 君を舞台に推薦したのは 間違いだった」 「私の舞台を 台無しにした罪は重いぞ。 覚悟しておくんだな」 「クリス、あの歌はなんだ!」 「聞いたかラウル、 彼は亡霊なんかじゃない! 実在してるんだ!」 「奴に代わりに歌わせたのか? 俺が聞きたいのはお前の!」 「彼は舞台に立たなきゃいけない。 そう思っただけだよ」 「クリス君、悪いことは言わない。 その男が亡霊であれ実在であれ 離れた方がいい」 「フィルさん、彼の歌は!」 「彼の歌が 素晴らしいことは知っている。 俺は、誰より知っているよ」 「兄さん?」 「クリスさん、 こちらファンの方からです」 「あ、ありがとう。なんだ? 中でなにか動いてるような…」 「開けるな!」 「兄さん、何を!」 「見てみろ」 「うわっ!」 「うわ…っ」 「毒蜘蛛だ。 不用意に開けたら刺されていた」 「嫌がらせか…。誰が… いくらなんでもたちが悪すぎる!」 ファントム歌ったその日から 不可思議事件がクリスを襲う 毒纏う蜘蛛 喉を焼く酸 手足裂くローブ 耳狂わせる花束 悪意 闇として光を包み 静かに (そこに) 憧れることも許さない 許さない 地獄の底から 許さない 復讐してやる 亡霊よ 君はどこへ 聞かせてくれ 君の歌を ファントムには会っていない あれから歌を教わることも無い 続く舞台 甘く深い旋律 焦がれ見事なアリア 歌えよあぁ 天国の調べ まだ混ざらないデュエット 厳かな 光への憧れ 燦然たる 炎の揺らぎ 今宵この場所で (この場所で) 貴方へと送る (貴方へと) 怪人ファントムと 嘆きのオペラ 「危ない!」 「シャンデリア…一体誰が!」 「狙われたのは…クリス君か」 「お前…なぜ…!」 「リチャード、この男を消しても お前の罪は消えないぞ!」 「何を言っている、亡霊め!」 「そうさ、亡霊さ。 お前に復讐するために 地獄の底から戻ってきた。 逃れられると思うな!」 「何をしている!早く幕を下ろせ! 侵入者を捕まえろ!」 「はい!」 「ファントム!ファントムー!」 「リチャードさん、 クリスへの嫌がらせを やめてください」 「何を言っている私じゃない。 あの亡霊の仕業だろう」 「僕は彼と歌で勝負したいんだ! 初めから、ずっと」 「親の意向でオペラ座に 抱えてもらってるだけの小僧が この私に意見するな!」 「だからだよリチャードさん。 舞台の上でなら、 僕は僕でしかないだろう」 「ファントム、待ってくれ!」 「どこまでついてくるつもりだ?」 「君は、エリックだね」 「エリック?」 「この男は亡霊じゃない。 10年前のオペラ座の 花型テノールだった男」 「オペラ座のテノール!? なぜラウルがそんなこと…」 「ま、俺は筋金入りだからね」 「エリック、 君とずっと話がしたかった。 君ともっと歌いたかった。 会えて嬉しいよ。 僕は友人として君を助けたい」 「友人?未来も希望もあるお前と 地獄の底に住む俺が友人だと? おめでたい奴だ」 「エリック…」 「俺がお前に歌をきかせたのは、 お前を打ちのめすためだ。 お前の歌唱力など 取るに足らないものだと。 お前に才などないと気づかせて 絶望させる為だ!」 「それでも僕は 君の歌声に希望を見出した 君のおかげで 僕の歌は磨かれたんだ!」 「友人になどなれるはずがない。 周りは皆ライバルだと 学ばなかったのか?全てを裏切り、 出し抜き、蹴落とさなければ 自分の役は得られない! 舞台に立てるのは一人なんだ! 帰れ。ここはお前のような 男が居るべき場所じゃない」 「あんたの目的は リチャードへの復讐だな? 兄さんと調べたよ、10年前の事件」 「エリック、復讐なんてダメだ! 君は舞台に戻らなくちゃ!」 「俺はもう歌手じゃない。 亡霊だ。俺に戻る場所などない」 「歌を捨てた人間に あんな歌は歌えない」 「エリック、俺達が証言する。 正面から罪を償わせればいい。 これだけ証人が集まれば リチャードも言い逃れはできない」 「あの男が己の罪など 認めると思うか?」 「告発は新作発表のステージだ! 観客の前に逃げ場は無い。 あんたが1番知ってるだろう?」 「愚かなことを。何故そこまで…」 「俺はこいつが心配なだけだ」 「俺はオペラ座のファンなんでね」 「君の歌声はオペラ座の宝だ。 埋もれさせておいたらいけない」 「世辞などいい。 俺はあの男に復讐したいだけだ」 歌を 歌を 歌を 届けたい 届けて欲しい 君はその歌を持っているのだから 「リチャードめ、 もう役を変えてくるとはね。 クリス、さっさと用を済ませろ。 僕は亡霊とじゃない。 お前と競いたいんだ」 「よし、今日も亡霊はいないな! あれからおちおち寝られやしない! 暗転?なんだこれは! こんな指示、私は!」 亡霊が生まれたんだ 甘く深いビロードの歌声は 顔を焼かれ オペラ座を追われたテノール その男 闇に潜り歌を また届けと地上の光を また届けと真の声を 「支配人リチャード、 あなたを殺人未遂の罪で 告発します!」 「何を言う!全てデタラメだ!」 「それは苦しいんじゃないか? 本人の証言があるんだぞ?」 「本人?エリックはとうに死んだ! この前の茶番だって 偽物を使ったんだろう!」 許さない 地獄の底から 許さない 復讐してやる エリックよく来てくれた 聞かせてくれ君の歌を ファントムはここにはいない 焼かれたテノール これこそが証 「リチャード、 君は彼の声を忘れるはずがない。 観念するんだ」 「嘘だ。エリック、 お前が生きてるなんて!」 「罪を償ってください リチャードさん。そしてエリックに もう一度オペラ座に!」 「そんなことはいい。見ろ。 これがこの男なのだ」 「ひえぇっ!ひえっ…」 「醜いだろう、おぞましいだろう。 この傷跡こそが お前の罪そのものだ。 俺はお前に復讐するためだけに この10年 生きながらえてきたんだ!」 「だめだエリック! 一生舞台に戻れなくなる! 僕は君の歌が聞きたいんだ!」 「はぁはぁ…捕まえろ! この男たちをつまみ出せ! ここは私のオペラ座だ!」 「まずい!蝋燭が!」 「クリス、逃げるぞ!」 「エリック!」 「私の、オペラ座だ!ははははは! 実にいい灯りだ!ははははは!」 「エリック!」 「お前たちは行け! 幕はまだ下りていない」 「こっちもダメだ! 火の回りが早すぎる!」 「こっちだ!早く!」 「エリック!エリック!! …っ、エリック!僕と一緒に!」 「友よ、 最後の歌をお前に捧げよう」 歌いましょう 祝福の旋律 オペラ座のためのアリア 踊りましょう 狂騒の一夜 麗しきマスカレード 厳かな 光への憧れ 燦然たる 炎の揺らぎ 今宵この場所で 友へと贈る 怪人ファントムと嘆きのオペラ 「シトロニア、 俺をこの国に置いていったのは これを教えるためだったんだな。 あの時分からなかった お前の言葉が、今ならわかる」 「エリックとリチャードの遺体は 結局見つからなかったらしい」 「そっか…」 「復旧には まだまだかかりそうだな」 「っ…!」 「どうした?」 「歌が…」 ああ誰の 今宵は誰の 声が響く 美しい場所に 静かな闇の中 光に憧れた 地獄の業火が照らす おいで 重なる影と歌声 魅了されたら最期 マスカレードは終わらないまま 踊り明かしましょう 色褪せることのないファントム 全て燃やし尽くして スペクタクル 幕を閉じる

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