ゆらゆらと宛てもなく 常世の隙間に揺蕩いて 朧げな三日月は ふわり宙を照らす 東雲に落ちていく 星空の行方を追いかけて 夏影に身を任せ 次はどこへ行こう 揺れる影が重なって 「おいで」僕を呼ぶ声が 君が触れた 指の先に灯るたまゆらの言の葉を 抱きしめて受け止めようとしても するり 抜け落ちてしまう 泡沫に溶けた約束 もう届かない風鈴の音 ゆらり灯火の跡数えたら 君は夜空に消えた ゆらゆらと雲の上 君と見た星座を指なぞり 面影をしたためて天の川に流そうよ 僕の声が届くなら 欠けた月は歌いだす 君が触れた指の先に灯る 色褪せた言の葉を 抱きしめて通り夜を渡ったら どうかわれてもすえに 季節はやがて繰り返し 僕の面影を奪い去る 君に届けたい言霊ですら 風鈴の音に消えた
