赤い電車過ぎてった高架下 つまらない思考が飽和した 歩けば歩くほど どうかしてしまいそうになる この街で暮らしている 忘れたフリしてたいつかの記憶も 本当に忘れたら世話ないよな 大切な思い出もあの日の呪いも そこにあるようでもう既にない 中途半端な月を睨みつけ 視界が霞むのはきっと雲のせいだ 白々しく肩を並べる街灯は 相対的に闇を深くする 変わらないとか変わったとか 語るだけ無駄なんて分かってるのに 縋ってるその場所は悲しいが 中身を失って存在している 線路脇に名前もないような花が 風に吹かれても立派に立っている 横を通る僕の足元は 覚束ないままだった