裂け出した椿の果 一握の種 末枯れた日々を掠めては 又、乾風が刺す 何時か見た徒夢から 覚め遣らない儘 未だ 想いの丈で着飾り 貴方の元へ飛びたい 香り高く 儚く散る為 周り出す四季の折 止まぬ調べに身が疼く 奇を衒わず あどけない 昔日に焦がれる心は 風に舞う落ち葉のように 貴方を彩る 芸術に成りたかった 〈♪〉 降り出した細雪 苟且の華 泡沫の日々は飽く迄も 唯、夢の後書 何も手に残りはせず ふわり、溶けていく 〈♪〉 雪化粧を踏み均して 見目も崩れた此の身の 望みは唯一つだけ 貴方との逢瀬 周り出す四季の折 止まぬ調べに身が疼く 奇を衒わず あどけない 昔日に焦がれる心は 街に咲く灯のように 貴方を模る 景色を担いたかった 風に舞う六花のように 貴方を綾なす 芸術に成りたかった