俺は機械 お疲れ様を言う機械 未来永劫こうしていつまで経っても 変わらない景色繰り返し 俺は機械 名刺を交換する機械 だけどお世話様ですと 話しかけられても誰だか 思い出せない 俺はいない きっともうどこにもいない いつかの青いガキは オフィスにたむろすやつらの中には いない これが未来 輝いていたはずの未来 廊下に貼られたみんなの将来の夢は こんな景色だったか 機械が機械を使い機械の図面を 描いて機械を動かす 機会があれば大嫌いな 機械がない綺麗な時代に 生きてみたい 気概のない奇怪なカタカナ言葉使う 若い連中は嫌い そいつらに説教してしまう俺は 立派なキ印のついた老害 俺は機械 使い捨てられる機械 君の代わりはいくらでもいると 言われてやめられない機械 俺は機械 言われたことしかできない クビを切られるあいつを 庇うとかそんな義理は俺にはない 俺は機械 言われたことさえできない ミスは度重なり昇進は 遅れいつまでもヒラ社員 こんな事態 どうしようもない状態 こんなになるまで 知らんぷりしてたお前が招いた 大問題 お膳立てされ舗装された言われた 通り歩いた道の果て 食いつぶしてた昨日は戻らない こんなはずじゃなかったなんてもう 死んでも言えないだろうし 全てを諦めただ機械になりきり 稼働してきた今日まで 休まずそろそろ パーツにガタがきてきた 俺は機械 みんな大好きな機械 君たち釘付けになってみてる 機械に弊社のパーツ使われてます これが時代 人を消費する世界 俺でも幸せは欲しいけれど 今の暮らしを投げ出す気力はない 俺は機械 無慈悲で冷たい機械 自分のことしか頭にないから人を 人と思えない 俺は機械 同じこと繰り返すしか能がない 今日も明日も数字にまみれて 社会の歯車休まず回し続ける 俺は機械