Track by松本伊代
エニシダの陰で食べよう スカートの裾に集めた野いちご 指先が 赤く染まるまで 近すぎて 好きと言えない この恋は まるで すてきな夢から 覚めたよな 甘い空しさよ 風に吹かれ 胸を見せる 髪をかきあげ あなたが目を伏せる 悪いのはいつも太陽 「何も恥ずかしくないよ」と言うから ジーンズの膝に くちづける 肩が触れる狭い道を わざと選んで あなたをそそのかす 乾いた空には太陽 しだれ柳をくぐる時 見上げた そのままで ふいに立ち止まる そのままで 夏が過ぎてゆく