朽ちゆく身体(からだ)を 明(あき)らめ 終わりは其(そ)の眼(まな)に 緞帳(まく)を下ろす 揺蕩(たゆた)う古(むかし)の 生命(いのち)は 軈(やが)て洲(す)の花(はな)に 混じりて馨(かお)る 視界の 闇を抜けて 聞こえてくる 鏘(そう) 彼方(あなた)の星が 朝影(あさかげ)に綯(な)う 藍(あい)を縹(はなだ)に染める 廻(めぐ)り来る渦の羽瀬(はぜ)に 身を任せても 貴方(あなた)の星が 朝風(あさかぜ)に舞う 埃(あい)に姿を変えるだけ 明日の瞬(またた)く場所へ そり立つ胸に 儚(はかな)げに 呼び返す慧灯(えとう)の 聲(こえ)を辿(たど)る 梧桐(あおぎり)の 丘を越えて 届く光 鏘(そう) 新たな星が 戯(たわむ)れの目合(まぐわい)で 真逆(まさか)に堕(お)ちる 翳(かげ)りゆく波の壁に 霊(ひ)を委(ゆだ)ねても 貴方(あなた)の星が 玉藻(たまも)に揺(ゆら)らぐ 鮎(あい)に姿を変えるだけ 明日(あす)は 渾(すべ)ての魂(もの)に 鏘(そう) 彼方(あなた)の星が 朝影(あさかげ)に綯(な)う 藍(あい)を縹(はなだ)に染める 廻(めぐ)り来る渦の羽瀬(はぜ)に 身を任せても 貴方(あなた)の星が 朝風(あさかぜ)に舞う 埃(あい)に姿を変えるだけ 天空(そら)は零(こぼ)れ落ちて 海の同母(いろ)に還(かえ)る 明日(あす)を携(たずさ)えて 舞い上がれ