ふいに頬を伝った涙 笑うように君は泣いた 釣られて泣いた僕を見て 君は笑った 散りゆく花弁をただ見つめ 揺れる水面に浮かぶ夢は風の調べ 綺麗に咲いたその花も 散ることを知っているようで 君とまた息をして ここにいれたらいいのにな ずっと言えなかった思いを 残してしまったって 日々はこれからも続いていく 何はなくとも紡いでいく 色褪せていく生活の中 思い出してた君との会話 確かにそこに在る日々と それをただ見送る君を 僕は見つめるだけ それでもよかった どうしてまた消えた? 二人の時間を巻き戻すように。 過ぎた時間が加速するように 季節は僕らを追い越していくのに どうして今更言えた? 堰を切った川の流れのように。 澄んだ水を受け止めるように 手のひらから溢れてくのに いつもと変わらないこの道も わざとらしい青さの空も 都合の良い顔をした街も 全部嘘くさくてさ 足早に過ぎ去った季節は 僕らを追い越してもう春になる だから君が好きだった 花を添えよう 散りゆく花弁をただ見つめ 揺れる水面に浮かぶ夢は風の調べ 綺麗に咲いたその花も 散ることを知っているようで 可憐な花もいずれ 晴れた大きな空のかかる橋の下で 二人手を取り合った 裸足で冷たい水の中 ずっと揺らいでた心と 塞ぎ込んだ声 意識は遠く向こうへ そっと差し伸べられた手を 上手く繋げなかった 本当は嬉しかったんだ