望みの粒がひとつ、またひとつと この手から静かな音をたてながら 零れ落ちていくから 心の部屋の天井に並べられていた 明るい灯りもあと僅かに 貝殻を拾い集め 無心で磨いて並べました 誰にも邪魔させない居場所を 守るため 白紙の思い出たちが記憶を埋め 尽くしていくから ひとり 窓を見る 二度と消えぬ痛み この胸に抱えて 傷跡隠すように 嘘を着る 木犀の香りが誘う岬に今から 向かいます 皆がすがる叶いの鐘 鳴らすため 向日葵に見つからぬよう太陽が 海に帰りし頃に ただ一つ願うのは誰も傷つかぬ終り 裸足になり見下ろす岸壁を 空に上る姿を思いながら