人の流れが 肩をかすめて 交差点を 抜けていく影 視界のふちに君が刺さって 晴れすぎた空に 白がひとつ 紛れた 不純物みたいで きれいで 風花みたいに 君は現れて 重なった過去で 街の色が 一段ずれた ピントが合わないまま あの冬の終わり 影が長い午後 何も起きないはずだった日 君が飲み干した ペットボトルの歪んだ音 聞かない方がよかった 知れば あの頃まで 違う意味になっていた気がして 正解なんて最初から 欲しくなかった 風花みたいに 君は消えて 体温だけが 痕を残す 引き止めようとして 手を伸ばせば 自分の指が 透けて見えた ここじゃないどこかで まだ降っている 風花みたいに 形を残さず それでも同じ刻に立って 間違い探しのような人生が ただ交差した すれ違って 少し先へ 振り返る その先に 君はいない 白もない ただ 眩しいだけ
