悴むこの両手で春を擦る また一つ進める 凍える心の臓に火を灯して 早く早く燃やして 春の息吹で僕を あゝつまらないつまらない 終わりが見えてしまって 態とらしく微笑む自分が嫌いで 何もかもが足りない僕は 満たされたいのだ 理解など要らぬのだ感傷など 要らないのだ だからもっと不確かで透明で ずっと続くようなそんな何かを 待っている 木枯らしに紛れて あゝくだらないくだらない 程に時は過ぎ去って 当たり前に生き抜く自分を呪って まだ一つも足りない僕は 満たされたいのだ 痛みなど要らぬのだ 綺麗に生きるその勇気が欲しいのだ 僕だけを照らすような そんな朝日を待っている 冴えた雪の中で