短く吸ったタバコ 苦そうに揉み消して 指先に少しだけ残る香りに 酔いしれてた 教えてあげる それが口癖だった 火をつけた後 深く吸い込んだ いつも子どもみたい不安な君は タバコの煙だけひどく嫌った もう何も言わないから それだけ言って 短く吸ったタバコ もう戻らないものかき集め 消してしまっても 指に香りは残ったまま 嫌いな匂いだって 怒った顔も声も 吸い込んで 吐き出したら忘れるかな 君の全てを 本当は君は自分が好きで わがままだって知らないフリ でもどこか憎めなくて 君が好きになれる人になりたかった 窓の外で火をつけた後 咳き込んで寂しさ紛らわした さよならは苦いから 何も言えなかった 短く吸ったタバコ もう戻らないものかき集め 消してしまっても 指に香りは残ったまま 嫌いな匂いだって 怒った顔も声も 吸い込んで 吐き出したら忘れるかな 君の全てを 本当は君を全部 好きでいたかった僕は弱いから 君が嫌いな匂いを 消せないままいたんだ 忘れられることが 一番嫌いだって 言ってたよね だからタバコの香りだけ 指に残すよ