春 教室の扉を開けて秒速で 恋に落ちていた 桜散る月曜日 短い髪のあの子がきっと 好きなんでしょう 私もあれくらい可愛くなれてたら 最終下校時刻と夏 夕暮れを告げる蝉の声と 入道雲は橙 優しく覗いてる 夏に駆け落ちてしまえたらいいな 地図にもないような不思議な町 私 誰よりも君が好きなのに いつかの映画の様なときめきを 泳いでみたい 花火が打ち上がる 友人と河川敷 来年は恋人と なんて言って笑う その話の最中に見つけてしまったの 屋台の傍らに 君と短い髪 夏に駆け落ちてしまうのを見てる 満開の菊花火 横目にして 私 誰よりも君が好きなのに いつかと 思い描いていたすべてに私は居ない 冬になっても 飽きは来ない 甘く苦い濃恋(こい)は 薄れないまま その瞳が その香りが かけがえのない初恋だった 夏に駆け落ちてしまえたらいいな 今年も寂しさの過ぎる季節 私 誰よりも君が好きだった いつかの映画の様なときめきに 溺れてみたい