果てしない悲しみの海を泳ぐ 溺れてしまわぬように 小さく光った温もりも 波が攫っては消えていく 言うこと聞かない心に 呪いをかけた もう二度とバラバラに 裂けないよう 冷たい夜を超えて 息が揃わず肺が震える 朝を超えて 泣き崩れて進めなくなっても、 息をして、 生きたいと願ってきた 奇跡なんて言葉で 済ましたくないが あまりにも相応しいだろう 深い底を渡り歩いてきた 果てしない悲しみの海を泳ぐ 溺れてしまわぬように 小さく光った温もりも 波が攫っては消えていく 言うこと聞かない心に 呪いをかけた もう二度とバラバラに 裂けないよう 巡る焦燥 今も 縋った藁は沈む 声が枯れるほど吠えた 愛し愛されたって ろくなこたぁないんだ 心は変わり裏切られる 果てしない憂いは宇宙のよう 膨張を続けては 終わりを知らない 差し伸べられた手さえも 振り払って自ら溺れてる 言うこと聞かない心に 呪いをかけた もう二度と誰も近づかないよう それでも、また、と 願ってきた日々が 幾つもの夜を生きた軌跡が かけた呪いを解いてと言った それから続けてこう言った もう十分すぎるほどに呪いを 唱えてきたじゃないか もう十分あの日を反芻し 傷を確かめてきたじゃないか 意味なんてないのにさ、 今日まで立派に 生きてきたじゃないか 果てしない悲しみの海もいつか 静かなコバルトに、 凪いでいくよ 胸の痛みも涙つたう 頬の熱さも波が攫うから 言うこと聞かない 心の呪いを解いて 漕ぎだしたら、 迷いなんかないさ もう二度とバラバラに 裂けないよ