最期の歌を歌って ステージを降りたら 僕は今日から普通の人 相棒のジャズマスターは ほこりをかぶったまんまで ただの飾りになるだろう 丸腰で夢を見る 少年は死んだのだ 少年に恋をした 少女は泣いた 「とりあえず」と「まぁいいや」の 連続を垂れ流してる 脳みそは溶けて蒸発 眠たいのはおそくまでアリバイを作っていたから 化石になってしまった情熱 抗っていたころの 少年は嘆くだろう あれから少女は 音楽を聴くのをやめた どうして思った通りに 世界はまわってくれないのだろう いつしか積もる劣等感 僕はテレビの向こうで歌うアイドルを見てる 呼吸するより正確に 時は過ぎ去ってく あれから何年経ったんだっけな 抑揚のない毎日に 感覚は風化していく 僕は一体誰だっけな。 間違えのないように シアワセであるように 後悔のないように 現状を愛せるように 人気のないバス停で 見覚えのないバスに乗る 急に眠くなってきた 僕は命を削って 何かを叫んで ギターを弾いてる 僕は命を削って 何かを叫んで ギターを弾いてる 僕はあの子を見つけて 思いを預けて ギターを弾いてる 僕は命を削って 思いを預けて ギターを弾いてる 最期の歌を歌って ステージを降りたら 鳴り止まない拍手の音 悪い夢を見ていた 長い夢を見ていた 僕はまた歌い始める