春の隙間を縫う様に僕を探している 神の息吹も死神も もう此処には用が無い 喉が渇いたってこの雨を飲み 込めないでいる 落ちた悪意は土の下に隠れ 潜んだまま 雨雲に置き去りになる 回る日傘の角にしがみついた花房 甘い蜜を吸って居れた花も 逆立ちして見れば悪魔の顔 前灯に群がる蛾と同じなんだ モウゼ 結末を知っていないだけ 箱に押し込めてた気持ち 少しずつ外に溢れていく 箱庭の声を受け入れた貴方に泥水を 死神の声に逆らった僕らに花束を 躓いたフリをしてた そこから動けないで黙っていた 石ころのくせに 「また明日」って言えなかった今日 さよなら 同じ様で違う僕ら 全てがまた夢 路地裏の妄言として 結末を知って痛んだって 前灯に群がる蛾と同じなんだ 僕ら それでもさわっていたいんだって 春風の背中に乗って 誰を探している