彩られた音が何処までも 永遠に突き進み 困惑の叫びは すぐ目の前で途絶え 生ぬるい空気にあえなく遊ばれた 静寂の森もまたいつまでも 永遠にさめぬまま 振り下ろされた斧は すぐ刃が欠け落ちて 土に捕まりあえなく錆付いた 放たれた矢は的を右に反れて ちぎられた花びらは妖精の 汚れた羽を作り変える 白く降り積もった雪は やがて虹色に変わり それでもまだ最後の 言葉を言えぬまま 次のグラスを握るべく 手を差し出した 放たれた矢は的を右に反れて 落とされた太陽は妖精の 赤い目を透き通らせる そのグラスを叩き割れば この世界に戻る事はなく そして無防備な 神の鼓動を感じながら 妖精達の名簿を 今ゆっくりと開いた 放たれた矢は的に導かれ 貫いて時を止め おとぎ話の禁句をつぶやいて 金色の両腕を捻じ曲げた…