何にだってなれると 落書きで埋め尽くしたノート 大人になった自分は いまだに何にもなれずに 中途半端に嫌われて それは自分自身を映している いっそぶっ飛んで爆ぜてしまえよ そう啖呵切るのも何回目? 「透き通った善じゃないと 人の役には立てないのです」 音もたてずに心臓を一突き 不良品なのか 誰が決めた常識 俺が決める俺の今 誰のためのこの命 君がくれたこの命 雨あがり草の匂い 目の前を横切る蜻蛉 宇宙の構成物の一つさ 僕らだっておんなじさ 涙は空に還って 土を潤す雨になる 吐息は風に乗って 遠い街の歌になる 誰が決めた常識 俺が決める俺の今 誰のためでもない命 ただひたすら歩くだけ