渾然一体指す陽 匙を溶かして 朱の色錯覚して 背伸びした道化みたい 馬鹿みたい 逃亡したい 鳥になって凪いだ海を 疾うに世界の終わりを 眺めていたい world end 陽は紅く染まって 黒鉄の涙に惑い 針と知って抱いてしまう 香る滴りに煩い 甘美な毒は回る 鳥になって凪いだ海を 疾うに世界の終わりを 眺めていたい world end 風は背の羽を擡げ 吐く息は火の粉散らして 眺めていたんだよ 思い出してよ 意味なんて無いよ 怖くないよ ほら 見て 陽は紅く染まって 目が覚める 静寂は掻き消すものを失って 少女の燻んだ眼は まるで僕を救う終焉に見えた また此処に来てしまった 何も無い灰色の空 必然みたいに涙溢れ 決まってたみたいに緋色は流れ出す