覚えたての言葉ひとつ 花束を抱く、風が攫う 亡くした物なぞる様に 雲の隙間、光が差す。 此の市街地の中で 充たない處で 貴下の聲は密か逸んでいる 波の音に掻き消され 何も云えないまま 予兆を隠している 慥かなことは 掠れて消えていく 恨むことで全て赦した 確乎と顔を合わせて 只管に溺れて征く 不安を無くすように 夜の寂寞 街の匂い 指先迄、憶えている さあ、僕たちふたりで 此儘ふたりで 目下、事由は明かせないでいる 言葉奥に隠された 体温が伝わる 是迄を重ねている 願ったことが 泡と消えて征く 失くすことで其れを果たした 悲しみに足を取られ 感覚が冴えている 脳裏を占めている 今更と思うなら そのままで居るから 行き止まりの道を選んだ 無けなしの身体を獻げた あなただけがすべてで それ以上何も要らない 慥かなことは 掠れて消えていく 恨むことで全て赦した 確乎と顔を合わせて 只管に溺れて征く 不安を無くすように Yeah