凍り付く闇の中 這い寄る悪寒が張り付いて蠢く 閉ざされた匣に逃げ場はないと 何度目の夜に思い知るだろう 聴こえるか その足音 畏れなさいその死を 翳した月の弧が かしゃりかしゃり喉を鳴らす 後ろの正面で生温かい吐息だけ残し 純白の翼から 落ちては伸びゆく黒い影蝕む 嘆きも瑕もすべてを無に 記憶を欺け 振り返れば月の明りが映した顔が 声無き身で 告げられた 「お前が死ねばよかった」と 数えなさい指折り 裁きの時はもう すぐにやってくるのだから 赦しを請うことも冒涜なのだと 識れよ 訪れた静寂 天使はもう何処にもいないよ 僕を嘲笑い指さす パンドラの箱は暴かれて 開きなさい瞳を その死を告げる音が かしゃりかしゃり耳に残る 満月に呑みこまれて 巻き戻るまた その罪を思い出すまで
