雨を知らせる西風が吹いたら この町は変な匂いがする 何の気なしに尋ねてみた 明日はやっぱり雨模様 特別なことなどいらない ぼんやりと始まる晩御飯 食べ方が汚いと 怒れるくらいに側にいたね いつかこの町を過ぎたとき どんなことを思い出せるだろうか こすれば消えるペンのような 忙しない今を捕まえてくれるかい しんと静まったこの部屋で1人 安い電子ピアノを弾いてる 誰かをそっと慰めるように 自分を強くするために 毎晩大きな声で歌ってた 浴室のライトを浴びながら うるさいという声も 今となっては家族のハーモニー いつかこの町を過ぎた時 素敵だったねと思い出せるだろうか 自分が何かじゃなくたって 寝転んでいても 構わなかったあの場所を