あの峠の先には 架空の街が広がってて 鹿の背中辿って鳥居をくぐったんだ 透明な暗闇 飛び立つ僕たちは 二度と、戻れないフィクション 過ぎ去った 帰る場所なんてないから 街の背中、 川には架空の橋がかかっていて 遠く浮かぶ白い鉄塔を 目指していたのさ あの両手の中には架空の愛が 溢れてて 母の後ろ姿を少し思い出したんだよ 曇天萌ゆる春の 思い出さらった君を 月の裏をのぞく 帰り道の続き (もういいから、 帰っておいでよねぇひとつ残らず 置いてって もう架空の君へは届かない体温 それを待っていたんだよね )