雪の降る音 鈴が鳴る音 最新の雪車は無音で翔ける 背の低い聖人 博愛の精神 白に赤を隠すように 彼を待つ人 彼が待つ人 その多寡に眩暈を一つ 酒も菓子もない 靴下もない 与えるだけの夜 群青の正体は 哀しみの青果らしい 空を飛ぶのは 恵比寿を模した苦労人 群れを成す蟻のように 待ち人は続く 蠢めくは星 無数の愛か 知る由もない彼のようなストーリー 君の待ち人は誰 まだ見ぬ敵よ 静寂を切り裂くLing-dongは 見ることの出来ぬ赤色の喪服 明日へと繋がる巧妙なトラップ 来る幕開け 季節は巡り 今年も街は冬支度を終え 君の家 その角を右 戸を叩くことは出来ないから 煙突を探すよ 閉じてくれるな! 夜は意外と短い 不確かな雪の合図が 僕らを計るよ 暖炉の火はまだ赤いな 熱を持った僕の気持ちは純愛? ふしだらなモノさ聖夜! 君に出会う五秒前 雪は真綿 首を絞める あとはその角を曲がれば 雪車を降りて向かえば 一人の男さ 手土産を配り切った現在 手に在るものだけ信じるよ 赤い服も脱ぎ捨て 気付くは寒さと眠る君への偉大なる 愛さ もう何もいらない! 不確かな雪の合図が 僕らを計るよ 与えるだけの歪んだ行為も 伸ばした髪を切るのと同じ 願わくば目を覚まして 聖夜が終わるよ 残るのは不釣り合いな足跡 魔法は溶けてしまった様 (さよならまた次の夜まで) 雪の合図が響くときまで