2005年に結成されたロックバンド。試聴機をきっかけとした口コミだけで爆発的な反響を起こし、ワンマンチケットは数時間でSOLD OUT。業界内外問わず、異例の盛り上がりを見せている5人組。楽曲の詞はボーカルである千野隆尋が全てを手がけている。作曲はギターの伊丸岡亮太のほかに、同じくギターの岡崎広平、千野もその役割を担う。
縁あって、GOOD ON THE REELの5人と話す機会を得た。あの音源を聞いて、あのLIVEを見た後で、頭の中で作り上げられていた人物像は、それはそれは陰鬱なカリスマだった。しかし、対面3分でものの見事に期待は裏切られるわけである。そこにいるのは、本当に朗らかな普通の青年達だった。果たして、どうして彼らがあんな音楽を、LIVEをやれるのか。私は必死に探ろうとした。けれど、様々な質問に一生懸命唸りながら答えようとする姿を見て、それはとても無粋な行為であると悟った。GOOD ON THE REEL。なんか、良い感じ。そんな名前を持つ5人組なのだから、それでいいじゃないか。強いて言うなれば打算でもなんでもなく、心から“なんか、良い感じ”と思っている、それを伝えようとしてくれる、今日び稀有な純真さが彼らの底力だ。だから、彼らの音楽はまっすぐに人に届くのだろう。物すごくシンプルなことだ。複雑な現代で、人と人の間に、そんなシンプルな出来事がシンプルに成立している事実は、それこそなんか、凄く良い感じだと僕は思う。
文:小島双葉
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