2000年、夏。 ミシシッピ川の堤防から、灼熱の蒸気が立ち上った。 アメリカ合衆国の田舎町、ミッドウェスト(中西部)に位置するメトロ地域で生まれた当時無名のラッパー。その彼が『カントリー・グラマー』をリリースした途端、発売第一週目で25万枚越えのセールスを記録。 間もなくネリーはシングル曲、「E.I.」、「ライド・ウィッミー」を大ブレイクさせ、スターとしてのポテンシャルを世に知らしめた。そして遂に、このアルバムは900万枚のセールスを突破、ミズーリ州セントルイス出身の"生意気な"ラッパーは、世界中に熱を届けることとなる。
デビューしたばかり、しかもなじみの薄い中西部出身という理由で、西海岸/東海岸ばかりに注目していた音楽評論家たちはネリーというアーティストを過小評価していた。しかしネリーはこのあと、彼らの評価を次々と覆していく。2年後、彼はセカンド・アルバム『ネリーヴィル』をリリース。その魅力は世界中を巻き込み、600万枚のセールスを記録。シングル曲「ホット・イン・ヒア」、そして「ジレンマ」はそれぞれグラミー賞を獲得する。
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