暗い、暗い、暗い、海の底の底 忘れられた沈没船の様に 何百年も光を浴びず 深い、深い、深い、海の底の底 声も出さずただ波に揺られ 朽ち逝くのを待つ 月の出ぬ夜に籔ん中 放られた赤子の様に その声果てるまで叫べども誰も 気付かない 残されし我は 逝き先など気にせんわ 迎えこんか 残されし我は 地の國でも気にせんわ 迎えこんか 一つ、二つ、三つ、悲しみを喰らい 四つ、五つ、六つ、涙を啜り 七つ、八つ、九つ、闇へと歩み 十と数えども そなたは還らぬ 枯れた井戸の底から微かに覗くは 朧月 この眼が再び夜明けに逢わん事を 願う 残されし我は 逝き先など気にせんわ 迎えこんか 残されし我は 地の國でも気にせんわ 迎えこんか 迎えこんか 迎えこんか