「彼の事よろしく」って 最後の恰好悪いあたしの強がり 二人の背中が 雑踏に消えるまでずっと 動けなかった 「あなたがいなくても あたしは笑えるから どうぞその人を 愛してあげて下さい」って ほんとのあたしに出会うために ほんとのあたしに出会うために ただ声を出して 涙枯れるまで 泣いてみる それからのあたし 誰にも悟られまいと繕う笑顔 一人になる度 大きな溜息と共に溢れ出す思い出 誰か気付いてよ 笑ってなどいないあたしに そして抱きしめて 一秒でも全て忘れられるなら ほんとの気持ちはここにある あなたの隣を歩いて生きたい 今はもう あなたの心にあたしの影さえ 残らない だから 声を出して涙枯れるまで泣いてみる 今のあたしのこの笑顔は つま先で踏ん張る 背伸び